こんにちは、「海とロードバイクが並ぶ景色にすぐ反応する」でおなじみの綾祢です。
沖縄の海+赤いロードバイク。
この組み合わせ、個人的にはそれだけでずっと見ていられるんですが……ふと思ったんです。
「これ、GeminiのNano Banana 2に“たくさんのイイねもらえそうな感じにして”って頼んだら、どんな方向に転ぶんだろう?」
ということで今回は、Google Geminiの画像生成モデル「Nano Banana 2」を使って、
同一写真(沖縄の海+赤いロードバイク)を素材に、世界観をガッツリ変える検証をしてみました。
先に“体験の結論”を置くと、こう。
実際に触ってみて思ったのは、
Nano Banana 2 は写真補正AIというより、
“世界観編集エンジン”に近い存在なのかもしれません。
もちろん、写真の明るさを整えるような依頼もできます。
でも、今回の挙動を見るかぎり「整える」より「再構成する」方向のパワーが目立ちました。
Nano Banana 2 とは何か(公式情報を、体験に寄せて整理)
Nano Banana 2 は、Google Geminiの画像生成・編集機能の中で利用できる画像モデルです。
使い方としては、Geminiのツールメニューから「🍌 画像を作成」を選び、モデルメニューで Fast / Thinking / Pro を切り替える形になっています。
ここ、実際に触ってみると「速度で押す」「考えて詰める」みたいな使い分けの思想が見えます。
パッと雰囲気を変えるならFast、解像感や指示追従を期待するならThinkingやPro……みたいな。
公式ページでは、Nano Banana 2 について「最新の最先端画像モデル」として紹介され、
高速・世界知識・品質・推論の要素が強調されています。
この“推論”が入っているのが個人的にポイントで、
フィルターを当てるというより「状況を理解して、それっぽい絵を組み立てる」方向に寄ってる印象がありました。
また、できることとしてはざっくり次が書かれています。
- 雰囲気を一変(晴れた日→ムーディーな夜、など)
- カメラアングルの調整で、より良い構図を探す
- フォーカス調整で被写体を際立たせる
- 参照画像の質感・色・スタイルを適用して、見た目を再構築
- サイズ変更(お気に入りの部分を切り取らず、形式に合わせて調整)
さらに、生成物の透明性に関して SynthID の透かし(見えない透かし+見える透かし)を使う旨も明記されています。
「遊びの機能」というより、公開・流通を意識した設計が背景にありそうです。
なぜ今回この検証を行ったのか
画像生成AIって、得意分野がわりと分かれます。
- 写真っぽく整えるのは得意だけど、世界観変更は弱い
- アート寄りの表現は強いけど、現実に戻るのが苦手
- SNS向けかどうかが微妙(強いけど刺さる人が限られる)
Nano Banana 2は公式の説明からも「雰囲気を一変」「スタイル適用」「構図・フォーカス調整」など、
“編集”の語彙が多い。
じゃあ、旅写真を素材にしたとき、
どの方向が得意で、どこにクセが出るのか。
同一素材で揃えて見たかったので、沖縄の海+赤いロードバイクで固定して、
次の4パターンを試しました。
- 近未来SF版
- 夕焼け映画版
- 水彩画アート版
- 異世界ファンタジー版
4パターンの検証詳細
① 近未来SF版(シネマティック)
仕上がりの特徴
空が一気にドラマ寄りになります。
雲が立体的になって、空気が重く、遠景は「そこに何かがある」感じ。
海の色は現実より発光寄りになって、雰囲気が映画っぽい。
良かった点
- 光と色の再構成が強い(海のグラデーションが別物になる)
- 「現実の素材」から「物語の入り口」へ変換する力がある
- 旅写真が“作品”の方向に寄る
気になった点
- 元の沖縄感は薄れやすい
- 石壁などに文字や刻印を入れたがる傾向が出る

今回、石壁にハッシュタグっぽい文字が入りました。
狙えば“それっぽく”使える反面、写真として自然に残したいときは注意が必要です。
nano-banana-2-image-generation-review
得意領域との関係
SFはかなり相性がいいように見えました。
現実を少し誇張して、色と光で「世界」を作るのが得意。
SNS向き?
強い。
一発で“別の世界”になるので、拡散向きです。
作品レベル?
作品として成立する方向。
ただし「現実の記録」としては別物になりがち。
② 夕焼け映画版(エモ映画)
仕上がりの特徴
時間帯がスライドします。
ゴールデンアワー寄りになって、空と海があたたかい方向へ。
良かった点
- 旅の情緒が増える
- “いい感じ”に寄せるのが上手い
- 元写真との距離が保たれる
気になった点
- 写真補正として期待すると「個性が控えめ」に感じる場合もある
- 夕焼けの色味が強いと、現実の時間感とズレる
得意領域との関係
「雰囲気を一変させる」という公式説明に近い使い方。
ただし、ドラマを足す方向に寄りやすいので、
ナチュラル補正目的だけだと“普通に良い写真”で止まることも。
SNS向き?
安定。
刺さる層は広い。
作品レベル?
作品というより「旅写真の演出」向き。
③ 水彩画アート版
仕上がりの特徴
写真が一気に“絵”になります。
輪郭は柔らかく、にじみと余白が増えます。
良かった点
- 優しい世界観になって、保存したくなる
- グッズ化(ポストカード、壁紙)に向く
- 旅の記録が“作品”として残る
気になった点
- 自転車の細部(パーツのシャープさ)が曖昧になることがある
- 写真らしさは当然落ちる
得意領域との関係
「参照写真の質感・色・スタイルを適用して再構築」という説明が、そのまま当てはまる感触。
スタイル適用は安定していて、ブレが少ない印象でした。
SNS向き?
拡散より“保存”寄り。
作品レベル?
アートとして成立。
④ 異世界ファンタジー版
仕上がりの特徴
もう完全に別世界。
光の粒子が飛び、遠景が神話っぽくなり、石壁は紋章っぽくなる。
良かった点
- 世界観の構築がうまい
- 旅写真が“物語のキーアート”になる
- 色彩設計が気持ちいい
気になった点
- 元写真のリアリティはほぼ消える
- 刻印癖(文字・紋章)が出やすい
得意領域との関係
SFと同じく、ファンタジーも相性が良いようです。
現実を素材にしても、そこから“世界”を立ち上げるのが速い。
SNS向き?
刺さる層には刺さる。
作品レベル?

比較表
| パターン | 世界観変化 | 光と色の再構成 | SNS向き | 作品性 | 元写真の保持 |
|---|---|---|---|---|---|
| 近未来SF版 | ★★★★★ | ★★★★★ | ◎ | ◎ | △ |
| 夕焼け映画版 | ★★★ | ★★★★ | ○ | ○ | ○ |
| 水彩画アート版 | ★★★★ | ★★★ | ○ | ◎ | △ |
| 異世界ファンタジー版 | ★★★★★ | ★★★★★ | ◎ | ◎ | × |
Nano Banana 2 の本質的な強み
今回の4パターンを並べてみて強く感じたのは、
Nano Banana 2は「写真を整える」よりも、
- 光の方向性を作り直す
- 色彩のルールを組み替える
- 物語っぽい空気を足す
といった“再構成”が目立つことでした。
公式ページでも「雰囲気を一変」「アングル調整」「フォーカス調整」「スタイル適用」など、
編集に寄った説明が中心です。
その通りで、
“写真補正ツール”というより“世界観の編集”に向いているように見えました。
弱点とクセ
1) 自然な補正だけだと個性が出にくい
露出や透明感を上げる、といった“普通の補正”もできるのですが、
それだけだと「AIを使った意味」が薄く感じることがありました。

2) 石壁に文字・刻印を入れたがる(刻印癖)
今回いちばん分かりやすかったクセ。
石壁や人工物を見ると、ハッシュタグ、銘、紋章っぽいものを入れたくなる傾向があるようです。
意図して使えば面白い。
でも、旅の記録として自然に残したいときは注意。
3) “写真の正しさ”を守りたいときは向き不向きが出る
世界観変更が強いぶん、
「現実そのまま」を維持したいときは、別のツールの方が合うケースもありそう。
どう使うと最強になるか(活用シナリオ)
① 旅写真を“物語”にする
同じ写真でも、
SFに寄せるか、ファンタジーに寄せるかで、ストーリーが変わります。
旅の記憶を“作品”として残したいときに向いていそう。
② イベント告知やサムネに使う
「現実の写真」→「世界観があるビジュアル」への変換が速いので、
告知画像やOGP、サムネの素材づくりに相性が良さそうです。
③ 参照画像を使って“統一感”を出す
スタイル適用が強いので、
シリーズ記事や投稿で“見た目のルール”を揃えたいときにも使えそう。
④ サイズ変更で投稿先を変える
1枚のビジュアルを、投稿先に合わせてサイズ調整する……という公式の方向性は、
ブログ・X・サムネの作り分けに地味に効きます。
まとめ(旅×AI視点で締める)
沖縄の海は、沖縄の海のままで十分きれい。
これは本当にそう思います。
でも、Nano Banana 2で触ってみると、
その“きれい”を起点にして、
別の時間、別の空気、別の物語にスライドできる。
記録の補正というより、
記憶の編集。
今回の検証では、
Nano Banana 2は写真補正AIというより、
“世界観編集エンジン”に近い存在なのかもしれないと思いました。
さて。
次はどの旅写真を、どの世界に連れていこうかな。
旅とAIは、まだまだ続きます。✨

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